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岩本町の町並み

DAY29-1 重伝建・岐阜県岩村町 穴場発見、女城主のおひざ元の知られざる魅力


もともとは岩村城のお膝元に広がった商家町だそうです。訪問するまで名前すら知らなかった町だけれど、観光地化されておらず、現役で住む人のための生きた町という感じが、なかなかよいところで気に入りました。
商家の町並み3
商家町の町並み
商家町の町並みは本通りに集中していて、上から下までゆっくり歩いて15分くらい。けっこう長くて、緩やかな坂道になっています。通りの真ん中くらいに枡形(敵の直進を妨げるための曲がり道)があり、それから坂の上(東側)に江戸時代の建物が多く、坂の下の方(西側)はそれ以降に栄えた部分で明治時代の建物が多い。そのため、上の方では2階部分が低く、下側は2階部分が高い。全体として、37%も江戸時代の建造物が残っているそうです。商家の町並み
町のことについてお話を伺ったのは観光協会岩村支所の成瀬さん(2005年に恵那市に合併したため支所となっていますが、町の方がきちんとご対応くださるので、まず立ち寄ると色々聞けます!)。テレビにも何度か出演経験がある岩村城博士。
成瀬さん
岩村城は、鎌倉時代に建てられた古い山城。標高717m、別名霧ヶ城とも呼ばれる、日本三大山城のひとつ。三河(愛知)と信濃(長野)の県境の需要なポジションで、短い間でしたが、信長の叔母が「女城主」をつてめたことで有名なお城だそうです。

「女城主」にちなんで、本通りの玄関口には、それぞれのお家の女主人の名前がはいった青暖簾が。シンプルなデザインで素敵。(もう一種類「せんしょ隊」と描かれた藍色の暖簾もあります。「せんしょ」とはおせっかいという意味の方言で、この暖簾のおうちでは、奥様から色々町の話がきけるらしい。こちらの暖簾のデザインはイマイチですが、いずれにせよ女性が頑張っている町なのですね。)
青のれん
その他、町には勝又家と木村家という、有力な商家(岩村藩の財政難のときにはお金を貸していたといわれるほど)に自由に入れるようになっていて、ご子息の方がご説明くださるようです。岩村城が廃城となった明治初期に移築したという、門や廊下、巨大な蔵等、こちらのお家でひっそりと生き残っているのが見られます。

かんから餅
お腹が減って、朝早くから町で唯一空いていた「かんからや」へ。「かんから餅」とやら、岩村名物らしい。つき立ての、粘り気のあるお餅にあんこ、きなこ、ごま等をまぶしたもの。私たちが注文してから座敷に座っていると、近所の叔父さんがガラッと、暖簾をくぐって入ってくる。
「3・3・4で!」とコードで注文。
聞けば、「あんこ3、ごま3、きなこ4」という意味らしい。
「すぐに食べる日はきなこも注文できるからね。」と嬉しそうにしていた。「赤福と、かんから餅にわかれるけど、俺はこっちの方がいい」といいながら、テイクアウト。きっと毎日の奥さんとのおやつなんだろう。にしても、赤福と人気を二分するお菓子だというのに知らなかったとは不覚。

かんから餅

カステラ
もうひとつ、岩村の名物がカステラ。町おこしのために突拍子もないものを持ち込むそれとは違い、こちらは江戸時代からの名物。もともと生菓子をお城におさめていた松屋の息子さんが、長崎に医学を学びにいったときに、栄養補給食品として評価が高かったカステラも学んで帰ってきたのだとか。当時から製法を変えていないのではないかと思える程、素朴な、卵っぽい味でした。

カステラ店

岩村醸造
カステラの松屋のお向かいにあるのが、こちらも江戸時代から続く岩村酒蔵。岩村城にちなんだ「女城主」というお酒をつくっています。この酒蔵、面白いのが、搬出のためのトロッコの後が蔵の床にのこっていることと、戦国時代に整備された天正疎水という本通りの両側を通る水路が、中庭を流れていて、飲めるようになっていること。

酒蔵
常時見学、試飲可。「女城主」はものすごく磨きがかかった米を使用した極吟醸。お味は、結構すっきり辛口です。食事にあいそう。

女城主
豆cafe
この町に唯一のカフェ!「朝から若い人が歩いてるから、カメラマンか何かかなーと思ってたんですよ~」と、話かけてくださった店長さん、名古屋から移住されてもう10年になるそうです。田舎に住みたいな〜と思って、探し当てたのが岩村だったそう。とっても気さくな方で、常連さんもたくさんいる様子。チーズケーキがおすすめです。

豆カフェ
岩村城跡
城跡となってしまっている岩村城ですが、立派な石垣はきちんと保存されていて、風格があります。本通りからハイキングを楽しむのが王道だと思いますが、私たちは暑すぎて本丸裏の駐車場まで車であがっちゃいました。。。

岩本城跡
農村日本一
上記で紹介した本通りは岩村城の西側ですが、実は築城当初、城下町は北側にあったそう。下の絵の左上の部分にあたります。(この絵は岩村酒蔵に展示されていたもの。)城下町

戦乱で焼けて、現在では農村風景が広がっています。なんとか教授が「ここの農村風景は日本一ではないか」と、つぶやいたことから「農村日本一」(=「のういち」君という謎のゆるキャラが存在する)を名乗っていますが、まあ、長野では珍しくないタイプの美しレベルです。
農村日本一

茅の宿とみた
農村の体験施設として整備された「茅の家とみた」では、地元のおばちゃんの手料理が食べられる他、一日一組限定、一棟貸しで宿泊が可能。事前に予約すれば、五平餅づくり体験等もできるみたいです。大人数で来るなら割安でいいな!

茅の宿季節外れですが、雰囲気重視でいろりで五平餅を食べました。日本家屋は意外とクーラーなしでも涼しい。が、冬は寒過ぎて休業されるとのこと。

五平餅

薪パンkitto
とみたで話したおばちゃんの息子さんが、すぐ近くでパン屋さんをオープンしたという。いってみると、田んぼの真ん中にパン屋さんと煙突の薪釜がポツリ。小さな店内はお客さんでいっぱい。たまたまでしょうが、外国人のお客さんまでいらっしゃってました。

薪パンKITTO

まとめ
岩村は名古屋圏からとても近い割に、マーケティングされていないためか、あまり知られておらず土曜日でも人はまばら(どころか、ほとんどいない)。お店に入れば必ず地元の方の会話が耳に入ってくる、心地よい町に、とても好感がもてました。(マ)


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