© coinaca/コイナカ All rights reserved.

キワダ2

DAY32-2 重伝建・長野県白馬村青鬼 青鬼は改心した善い鬼だったという伝説が残る村で漢方薬キワダを手に入れる


標高約800mの高所にある重伝建地区、白馬村の青鬼集落(あおに)。小川村から車で小一時間なので、ついでに足を伸ばしてみることに。ついでで行くには結構遠い山道。その先に、わずが15戸の集落、青鬼がありました。
集落の地図
小さな集落で、入口の駐車場から全貌が見渡せてしまうくらい。ほとんど、まだお住まいのお家だそうで、資料館はありません。「住空間なので、住民の方の写真はとらないでください。」と書いてある。見学のルールがちゃんと書いてあるのはよいことだ。

写真を撮るという行為は、なんだか被写体との間に距離をつくると感じて、私自身ちょっと苦手だ。ただ、これは大体の場合、「こんにちは〜!」と先手を打って挨拶することで解消される場合が多い。まず会話があれば、大体の場合、その後快く写真をとらせてくれるし、こちらも気持ちがいいもの。
青鬼駐車場
青鬼集落の特徴
認定されているのはこの茅葺きの民家と倉庫、そしてその後ろに広がる200枚もの棚田群。たった15軒の集落ではありますが、14軒が江戸時代からの茅葺きの民家として残っています(写真は、村の入口付近にある、1/15軒の、建て替えられたお家…どんな事情があったんでしょうか…)。
建て替えた家巨大な茅葺きの民家が身を寄せ合うようにずらっと並んで建っており、少し離れたところに、オリジナリティあふれる倉庫が。冬になると、この壁の気にわさわさと藁をかけて防寒するそう。もこもこの姿、webで探したけれど写真は出てこず。見てみたい。
青鬼の倉庫
茅葺き屋根のかたちもちょっと珍しい、寄棟造りの平側(家の長い方)の「兜造り」というもの。雪が深い雪国では、茅葺きもどっしり重厚なものになるそうです。茅葺きと行っても色々あるんですね。武士の兜のように見えますかね?
兜づくりのお家
集落の裏には棚田が広がっていました。棚田の上の方まで歩いていくと、ちょうど中腹くらいに青鬼堰という水路に、水がガンガン流れているところがあり、その辺りからは反対側の山に、長野オリンピックで使われたジャンプ台が望めました。
棚田の風景
黄檗のおじいちゃん
集落を抜けて、棚田の方へあるいていると、軽トラに黄色い木の皮をたんまりのっけているおじいさんが。
まさか!黄檗(オウバク)ですか!?
そうだよ。下の森からはいできたものだよ。
黄檗は、百草丸という薬の原料。一般的にはキハダと呼ばれている。先日訪問した奈良井宿の日野製薬で、真っ黄色の木の皮なのだと教えてもらったばかり。まさか、その原料をこんなに早く目にすることになるとは~!!!
黄檗
黄檗を育てていらっしゃるのは青鬼集落のガイドさんでもある松倉広さんでした。減反政策によって、田んぼは畑に、そして耕作放棄地に。その一部を使い、黄檗の木を植え、乾燥させ販売しているそうです。キワダ

「こんだけあれば1年分はある。」と松倉さん。乾燥させた黄檗は、色が出なくなるまで、何度も煎じて飲むことができるという。胃腸によく、お土産に買っていった人でリピーターも多いとか。なんだかペンキがついているみたいに大げさに黄色くて、やや抵抗ありですが、購入してみました。家に帰ったら煮だしてみよう。

キワダ2

「青鬼」の由来
松倉さんから、青鬼という不思議な名前の由来をお聞きしました。隣村に悪い鬼がいたので追い出され、穴に埋められた。その穴が、反対側のこの村に通じており、改心した鬼が、よい青鬼となって出てきたために、青鬼村という名前がついたのだという。今でも善い鬼=お善鬼(おぜんき)様といって、祀られている。ちなみに隣村には鬼がいなくなったので、鬼無里村(きなさむら)という名前がついているんだそうです。
棚田2

青鬼神社
青鬼神社には、苔のむした階段を上がっていきます。お祭りには、まだ何か舞いがあるのでしょうか、脇には小さな舞台のような建物もありました。うっそうとした杉林はひっそりしています。お参りするため、「パンパンッ」と2拍手すると、その音にビックリした虫達がドワーッとお宮から飛んできて、危うく石段から転げ落ちそうになりました。
青鬼神社
おやつタイム
この辺りでお腹が減って、先の小川村で購入した西山大豆のお豆腐を、道志村の手づくり醤油でつまむ。しっかりした豆の味に、香ばしいお醤油がよくあう。。。と、しばし優雅なおやつを楽しむ。

私たちは、この時点で財布を落としていたことに、まだ気がついていない…(>_<)
大西大豆
【追記】2014.8.26
この投稿を読んで、栗谷真吾さんが、冬の青鬼の写真を送ってくれました!真吾さんも日本を色々旅して、今は瀬戸内海の豊島に移住して棚田の管理というレアな、しかし大切な仕事をされてます。まさか冬にこんな雪深いところに出没していたとは。さすがの行動力。まぁ、真吾さんならそんなに驚かないけど…笑
冬の白馬村青鬼


キーワード, ,



関連記事

京極町_男爵の花

DAY11 美しい村連合・北海道京極町 自分たちのために美しい町を守る 羊蹄山麓名水の町のシンプルなチョイス

京極町の魅力は至ってシンプル。なんといっても羊蹄山麓の名水。そして羊蹄山をバックにした美しい農村風景にある。 日本の湧水百選にも選ばれてい…

原山地区

DAY45 美しい村連合・京都府和束町1 桃源郷ならぬ”茶源郷”の美しい景観はボトムアップ&チームワークの賜物だった

京都府和束町(わづか)。そもそもこの字を「わづか」と読めなかったし、これまでに聞いたこともなかった。ただ、静岡出身 お茶好きの私としては、や…

倉吉歴史講談

DAY59-1 重伝建・鳥取県倉吉市 「歴史講談」で味わう淀屋百年の計と白壁土蔵のまちなみ

鳥取県倉吉市、打吹玉川(うつぶきたまがわ)。赤瓦と白壁土蔵で知られるこの地区は、1998年に「商家町」として重伝建に指定された。この倉吉地区…

おやき村

DAY32-1 美しい村連合・長野県小川村 明治時代の石張り水路、農業女子、古民家ゲストハウス、おやき村…本州のヘソには見所が集まっていた

人口約2,800人(2014.7.1.国調推計人口)。最近、この数字を見ても「お、ある程度大きい」と感じるようになってきてしまった。東京の巨…

昔の小坂町

DAY7 美しい村連合・秋田県小坂町 生きた没落の歴史と底力を語る町、もっと語ってほしい町

小坂町は、他の美しい村とは一風違った町である。美しい村連合加盟村には、それぞれ加盟理由というのがあり、一般的には自然や農村の営み、史跡やお祭…

ページ上部へ戻る