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DAY64 番外・香川県美食編 道の駅滝宮の名物うどんアイスと一鶴の骨付鳥くいだおれコース


四国といえば讃岐である。讃岐といえばうどんである。したがって、四国といえばうどんなのだ。名古屋に住んでいた大学生の頃、運命に引き寄せるように村上春樹の『辺境・近境』を手に取り、その紀行文集のうちのひとつ「讃岐・超ディープうどん紀行」を読んだ。その日のうちに僕は車を持っている友人に電話を架けた。「香川行こうぜ」と。

その後、僕は何か衝動にかられるように四半期に一度ほどの割合で讃岐に向かった。それは多くの場合において、夜中に思いついたように走りだし、朝イチから午後まで讃岐うどんを食べ続ける、という荒行だった。初めて食した讃岐うどんはそれほどまでに美味しく、「どっちかっていわずとも蕎麦派」と言っていた僕に猛烈な反省を迫った。

映画になって急激にうどん屋に長蛇の列が出来ようが、あの素敵な田んぼの真中のお店がちょっと味気なくリニューアルしようが、僕は通った。それは本当に素敵な気分転換だと思う。名古屋に住むということのひとつのメリットは、間違いなく「思いついたら走っていける距離に讃岐がある」ことだ。

淡路大島を経由し四国入り、一路道の駅「滝宮」へ
少し愛情があふれすぎてしまったけれど、僕らは淡路経由で四国に突入し、徳島県に挨拶すらすることなく、香川県へと向かった。この旅2万キロの中で、もっとも運転に集中した瞬間でもあった。なぜなら、「うどんアイス」の閉店時間が迫っていたからだ。

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暗くなる中、気持ちだけがはやる

様々あるご当地アイスの中で、老舗であり強烈な個性を放っているのが、香川県綾南町の「道の駅 滝宮」にある「うどんアイス」である。近年、本当に色んなご当地アイスがあるが、うどん度で3段階ものテイストを取り揃え、地味ーに売店の片隅で売られ続けている愛すべきロングセラー。やや雑に車を停め、閉店間際で誰もいない(店員さんすらしばらくいなかった)アイスクリーム売り場へと急いだ。

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思わず久しぶりだね、と声をかけたくなる。

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そりゃあ超こってりでしょ、と言いたくなるところだが、それはニワカというものである。3つとも味わうのが正しいと思うのだけれど、それほどうどんアイスへの期待値が高くない同行者の目線を感じ、超こってりと、さっぱりを注文した。

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さっぱりの見た目は、ほとんど普通のアイスのようだ。しかし侮ることなかれ、しっかり「いりこ出汁」の味が効いている。

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そしてこちらが本丸・「超こってり」である。いりこダシが薫るどころか、いりこがガツンとつめ込まれ、さぬきうどんの切れっ端が混入されているこの豊かな「超こってり」。チャレンジャーというよりは、「グルメ」向けだ。

うまい。僕は村上春樹氏ではないので、それ以上にうまくその瞬間の感情を説明することはできない。至福のひとときだった。

讃岐のうどん屋さん
うどんアイスより、うどんが食べたい。そんな目線に配慮し、興奮冷めやらぬうちにうどん屋へと向かった。

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もう名前は忘れてしまった。大抵どこのうどん屋でも、妙に店構えな立派なものを避ければ讃岐のうどんはうまい。だから店の名前もどうでもよいかもしれない。

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これまたうまい。
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夢中で食べ、外にでると辺りはもう暗くなっていた。

丸亀市の一鶴で骨付鳥を喰らう
僕は知らなかったのだけれど、丸亀は「骨付鳥」で有名らしい。とある店舗に入ろうとしたが駐車場がなかったので、お店の人に聞いた。教えの通り有料駐車場に停めて店に向かうと「今日は満席なんです!」とのこと。何のために駐車場を聞いたと思ったのだろう。そこそこ忙しいのはわかるが、この対応は不可解である。

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気を取り直して、次に発見した独特な店構えが目を引く一鶴へ。ここはどうやら骨付鳥の有名店らしい。

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骨付鳥のメニューは二種。「ひなどり」か「おやどり」である。この頃には親鳥(岐阜の方ではこうした歳を経た鳥のことをひねどり、と言っていた)の食べごたえを噛みしめる幸せを知っていた僕らは、「おやどり」が本命だなと思いつつ両方頼んだ。

かなり塩辛く、これは明らかにビール用にセッティングされている。周りを見渡せば、丸亀の人たちがビールを勢い良く飲みながら楽しくやっている。その片隅で僕ら(主にぼく)は、日本社会が「わかどり」偏重なのは生産費用対効果が大変よいからだろう、などと考えつつおやどりを粛々と味わった。

この後、トラブルで宿が見つからずに困り丸亀のまちを右往左往することとなった。丸亀市の道の駅(海沿い)の駐車場は、夜間は閉鎖されるので、道の駅車中泊組は注意されたい。なんだか妙なタワーも建っていて、この丸亀市の海岸一帯はちょっと異様な雰囲気だった。

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間近でみるとかなり細長いタワー。ゴールドタワーというらしい。(wikipedia)


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