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遊子

DAY74-1 重要文化的景観、宇和島市・遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑(だんばた)で巻きずしを食す


寝かせに寝かせた熟成寿司がうまい、宇和島・男鮨

前日の夜、男気あふれる宇和島の寿司屋さん「男鮨」の大将にいただいた寿司を携え、遊子(遊子)に向かっている。遊子について知ったのは、男鮨においてあった雑誌。「段々畑」がものすごく印象的だった。

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男鮨の大将と。秘伝の熟成魚が美味しい。

段畑の里、遊子水荷浦(ゆす・みずがうら)

遊子は、愛媛県は宇和島市、三浦半島に位置している。宇和島を出発し、穏やかな港町を走りぬけながら、目的地である遊子水荷浦に向かう。このちょっと変わった名前のまちは、水が乏しく、遠くから水を運んできたことに由来するという。

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春の段畑(段畑を守ろう会

ここには、駐車場もトイレも有る。僕らが訪問したタイミングでは空いていなかったけれど「だんだん茶屋」という食事処もあるらしい。

遊子水荷浦に降りていく道から、もう段畑がみえる。岬の尾根的な部分の片側が、ぜんぶ段々畑になっている!ちょっと他ではなかなかお目にかかれない景色。いわゆる棚田の畑バージョンで、普通「段々畑」と呼ぶやつなのだが、ここでは「段畑(だんばた)」と呼ぶそうな。

遊子の段々畑

遊子の段々畑は、ちゃんと歩いてまわれるように整備されている。農閑期みたいだけど、耕している人がちらほらいたので、邪魔しないように見学。

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眺めのいい段々畑の上で、大将にいただいた巻きずしを食す。ぜいたく。海辺で石をいじっていた地元のおっちゃんに聞いたところ、こういった段々畑は、昔は遊子水荷浦だけでなく、愛媛県のあちこちにあったそうだ。そう言われてみると、行きも帰りも、「うーん、ここは昔段々畑だったのかな?」という感じの藪(今はもう草木でぼうぼう)を見かけた。

段々畑では、じゃがいもを植えている最中だった。ところどころに、柑橘類がなっているのもみえる。一部、耕作放棄地のようになっているところもある。

話を聞いたおっちゃんはもともと真珠の養殖をしていたらしい。「段畑は、まだ始めて2年くらい」とのことだった。

石積みにもやっぱり上手い下手があるらしく「俺のはすぐ崩れちゃうけど、昔からやっているうまい人のは、やっぱり崩れないね」とのこと。何気ない石積みにも、技術がある。

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春の段畑(段畑を守ろう会

かつてこの地に住みはじめた人たちは、漁業(イワシ漁)に従事しながら、この段畑を切り開き、雑穀を育てた。それが後の江戸時代にさつまいもとなり、その後さらにじゃがいもへと変わっていった。一時は30ヘクタールあったとされる段畑も、平成にはいって2ヘクタールに減少した。

遊子の人々は、「段畑を守ろう会」をつくり、景観の保全につとめている。現在、段畑は5ヘクタールまで回復し、平成19年には「重要文化的景観(国内3番目)」に指定されている。

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おまけ:男鮨の熟成もの。遊子訪問の際はぜひお立ち寄りを。


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