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20167/24

DAY2 イタリアのアルベルゴディフーゾ、アグリツーリズム巡りー Civita de Bagnoregio 人口7人 イタリアの限界集落


2日目はイタリアで最も美しい村連合にも加盟しているチビタ・デ・バンニョレージョへ。これぞ絶景っていう姿の町。フランスのゴルドも美しかったですが、ここもなかなかすごいです。あの天空の町には、対岸の崖から長い橋を渡っていきます。しっかりした橋なのに高所恐怖症にはたぶん恐ろしいほど開放的な橋です。

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もちろん、この絶景にも興味があったのですが、限界集落や消滅可能都市という言葉が飛び交う中、本当に消滅しそうな自治体を見てみようという好奇心から立ち寄ってみました。この町には、ルネッサンス期に600-900人ほどの人が住んでいましたが、その後、第二次世界対戦の直前時点で400人まで減り、現在では3家族7人が住人として残るのみ。イタリアを回る中でも、日本の村々と同じく、またはそれ以上に人口が1/2、1/3まで減っていしまったという話をたくさんききましたが、ここはもう7人ですよ。これは過激です。

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この町も、前日にいたオルビエート同様、地形的に要塞としてはかなり安全そう。そのためか、以前はこの町が位置するバンニョレージョという地域の中心都市だったそうです。1600年代にあった大地震で崖ごと家が崩落したのをきっかけに多数が退去したのが大きいけれど、そのような大災害でなくとも徐々に崩れていっているこの町からは、自然ともっと便利な町へと人口が流出してしまいました。

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しかし、人口は少なくなったが現在でも空き家は少なく、多くはサマーハウスとして使われているというから驚きです。確かに、町を歩いていても廃墟感ただよう建物はそんなに多くなく、知らなければまさか人口7人だとは信じられないほど、手入れされている感じではありました。残っている3家族は、それぞれ貸し屋の経営、レストラン経営、バー経営をしており、それ以外の多くの従業員やショップオーナーは近隣の町から通ってきています。

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町の中心の簡素な広場

このような町の事情を話してくれたのは、町の中心部に近くにある博物館のスタッフさん。研究しながらここで働いていて、2km先のバンニョレージョの町から毎日通っているそうです。「あの橋を毎日渡ってくるの大変じゃない?」と聞いたら、「こんな綺麗な町で働けるんだから」最高だよ!と言っていました。博物館は薄暗くて景色は全然見えなかったけれど…。でもこの町が好きみたいでよかった。

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博物館では、この町が崩壊するのを防ぐための土木技術の展示もありました。ここにも日本の地滑り資料館で見たような涙ぐましい努力が…

ランチは、そもそもそんなにたくさんチョイスはないけれど、さっきのお兄さんに教えて貰った数少ない住民が代々引き継いで経営しているという食堂へ。ランチタイムに町にいる人が全員きてしまうのではないかというほどの繁盛ぶりだし、英語ができるスタッフは1人しかいないらしく、このまちの暮らしぶりをインタビューすることはできませんでした。写真をすっかり取りわすれてしまいましたが、食事も立地が悪いからと手を抜いておらず、カツカレーとラーメンと唐揚げ…みたいな日本の田舎の食堂のようなことはありません。店内も古い建物をそのまま使っていて、暖炉ではお肉を焼いていたり。素朴に、でも素敵に装飾してありました。器もきちんとしており、近隣で取れた肉やハム、野菜を使っていて美味しかったです。

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欲をいえば崖の外が眺められる席があると最高。だけど、そこはキッチンになってました。危ないのかな。

小さなまちではありますが、路地をあちらこちら練り歩いていると、リコッタチーズジェラートを屋さんも発見。デザートにいただきました。ここのオーナーのジョアンニさんも10kmくらい先の町から町日通っているそうで、まだ起業してあまり経っていないと言っていました。人口7人とはいえ、有名な観光地として立派に成り立っている模様。この町で一番日本人に会ったかもしれない、というほど日本からのツアー観光客がも多かったです。さすがに人口7人で別荘ばかりだったらご近所コミュニティ的なものは崩れて文化的なツーリズムを楽しめる要素は少なくなってしまっているのかもしれないですが、素晴らしい風景は、観光化という経済活動により保たれていることを確認しました。

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ジェラート屋さん。冬は暇だと見えて外で本を読んでました。


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