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花畑牧場

DAY18 都会と田舎の洗練されたマリアージュを楽しめる北海道・十勝エリア


最近、曇天続きだ。今日は昼でも気温12℃。道民は半袖で歩いていたりするが、私はありったけの服を着込んでいる。十勝で訪問したお店のボードには「牧場には梅雨がないといわれますが、ここのところ2週間も雨が降り続きました。」と書いてあった。

私は何を隠そう、ものすごい雨女である。以前の職場では、週1.5日くらいのペースで国内の様々な所に出張があった。けっこう、うらやましがられたりしたが、85%以上は雨だった。京都では、降水確率0%なのに降ったこともあったし、タクシーを出た瞬間だけヒョウが降るという惨事に見舞われたこともある。だから、くもりであっても、雨が降っていないだけよいことにしている。

十勝平野

「十勝」は存在しない!?
さて、そんな曇天の十勝。美しい村連合や重伝建はない(北海道は歴史短いためか、重伝建は函館のみ)が、せっかく来たのでより道してみた。ところが、行ってびっくり、「十勝」という地名は存在しない(え、当たり前?)。十勝とは十勝平野に広がる、帯広市を中心としたいくつかの周辺市町村のことを指す名称だそうだ(行政的には十勝支庁)。北海道では、一般的に認知されている観光地名と、行政区域の名前が一致しないケースが多々あるので、思い込みを捨てて、乗り込むことが重要だ。

十勝の印象
十勝では帯広市と中札内町あたりに、有名な農場やお菓子屋さん、おしゃれなカフェが散在する印象。だだっ広い畑が木立で区切られ、グリーンのグラデーションがとてもきれい。それでいて洗練されたカフェもたくさんあるし、十勝ブランドのコントロールもきちんとされている。自然と農業と都会的なものが融合した、ある意味完成した場所だ。ど田舎巡りをしている私たちは、逆に何をしていいかわからなくなってしまった。

十勝の風景
日本唯一の無殺菌牛乳を飲む
十勝でまず訪問したのが、「おもいやり牧場」。ここは、あまり観光ガイドなんかには掲載されていないかもしれないけれど、日本で唯一の「無殺菌牛乳」を製造している牧場である。

なにを思いやっているのかといえば、「牛」を徹底的に思いやっている。乳牛は本来、子牛に与える分のミルクしか出さない。それを、人間が搾乳のため、あの手この手で、その何倍もミルクをつくる牛につくり変えてきたらしい。ミルクは牛の血液なのでエサもガンガン食べさせなければならない。無理をさせている為に、質の悪い、雑菌の多いミルクになってしまっているそうだ。
無殺菌牛乳
思いやり牧場では、牛が本来のペースで生活できるような環境を整えている。人間都合でなく、牛がお乳を出したい自然なタイミングを待ち、極力エサを牧草オンリーに近づけていく、等の思いやりである。健康でハッピーな牛の乳は雑菌が少なく、無殺菌、つまり熱処理せずに飲めるクオリティの乳を出す。

その牛乳とやら、飲んでみよう。農場の新鮮な牛乳は、濃くてあまいと思いがちだが、無殺菌牛乳は肩すかしをくらうほどに、さらりとしていてクセがない。特徴はほんのりクリーム色なのと、牛乳臭さがないことくらいだ。しかし、生乳100%のアイスクリームを食べて、目が覚めた。これは牛乳のうまみを凝縮したおいしさ!
牛乳100%アイス
「おもいやり牧場」は衛生管理にものすごく気を使っているのだろう。店内の飲食スペースも、まるで病院のような匂いがする。ここで飲むと、おいしい牛乳も台無しなので、できるだけtake outして外で味を確かめることをおすすめする。

ふれあいファーム健康な牛の特徴のもう一つは、農場が臭くないこと!本当に匂いがない。

特に見所がない花畑牧場での惨事
曇り空ながら、せっかく十勝に来たので、日本で多分一番有名な牧場であろう、花畑牧場を訪れてみた。が、平日のせいか見学できるお菓子工場などはやっておらず。とにかく寒い(その中でも札幌ナンバーの車のカップルは半袖。北海道すごい)。唯一、動物好きの私は動物とふれあえるという牧場に向かったが、ロバは石像のように動かないし、馬も首をうなだれて、ただただ草を食んでいるばかり。人懐っこいのはリャマ君だけ…と思っていたが、それもつかの間。青草を与えたら、3秒程むしゃむしゃした後に、ジッと目が合ったかと思うと、その草と何だかわからない汚いものが色々混じった唾液を、勢いよく私にぶっかけてきた。この手口は慣れっこなのだろうか。恐ろしい。早々に退散。
正確の悪いリャマ
イタイラウインズ
天気が悪く、気温も低い十勝では、これ以上牧場訪問する気にならず、カフェに行くことに。十勝にはおしゃれなカフェが色々あるようだ。写真がおしゃれで、比較的近くにあったらイタイラウインズにいくことに。お昼時を外していったので、空いていて、目の前の広い畑が見えるカウンターの特等席へ。しかし、いつの間にやらカフェは満員に。若い女の子達の近況報告や、農家のおばちゃんたちの豆やら、青菜やら、作物の話が聞こえてくる。地元の方に愛されているカフェはいいな。
イタイラウインズ
白樺温泉でモール泉リベンジ
十勝川温泉は、モール泉という珍しい植物性のお湯で有名だ。モール泉といえば、トロトロ!と思い込んでいた私にとって、昨日の富士ホテルのモール泉はちょっとがっかりだった。十勝川温泉郷でなく、帯広市にもモール泉が多数ある。しかも殆どは公衆浴場のようで料金は430円ということが判明。私たちが訪問したのは、住宅街のど真ん中、温泉オーナーの建設屋さんと合築になっている「白樺温泉」。もちろん、露天風呂が白樺に囲まれているなどという粋な計らいは全くない。そもそも露店もない。浴槽が二つだけ。質素だが、近隣住民に愛されている銭湯温泉だ。「今日は寒いね~」とか「最近よく会いますね~」等、一種、コミュニティ化している。よそ者の私は、珍しく少し視線を感じる。

お湯は、茶褐色というよりは黄色っぽい。源泉の出口のお湯は口に含むと硫黄の匂いがするが、お湯自体は殆ど匂いがない。今度こそとろとろで、身体に泡がつく系の重曹泉だ。浴室にいたのはおばあちゃんばかりだったが、おばあちゃんたちの肌が、心なしかみんな白くてきめ細かいのは、きっとこの白樺湯のせいに違いない。

白樺温泉

元祖帯広豚丼のほんちゃん
十勝・帯広の締めくくりは豚丼。なんでも帯広は豚丼が有名らしい。その元祖がこの店「ぱんちょう」とのこと。「元祖は決まってまずい」というジンクスを破るため、敢えて挑戦。ブタの味付けは、鰻の蒲焼きの甘タレ風でご飯にあう。お肉はまあ、やわらかい。ちょっと脂身が多い気がするが、たぶん年のせいだろう。まあ、ジンクスを破るまででもないが、普通においしかった。

豚丼
まとめ

十勝はお洒落で既につくり込まれており、観光客フレンドリーである。かといって観光にギラギラとしている感じもなく、Iターン者にももってこいの住みよさそうな場所。the 素敵な田舎という、洗練された感じだ。期待を裏切らないクオリティであることを確認し、箸をおいた。明日は美しい村連合ドンの美瑛町だ。晴れて欲しい。


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